生命保険って必要?
生命保険って必要?
いざという時に備えておきたいけど、正しい情報がわからない。
日本では生命保険に加入する人が多いけれど、
実際のところ保険の中身はよくわからず
知識のないままで選んでいるかもしれません。
私自身保険会社で10年以上勤めている観点から
今の日本の保険に無条件で加入するのは
「?」があります。
そこで今回は私が知る限りの生命保険の秘密と選び方。
経験と知識で、あなたの不安を解消します。
90%の日本人が生命保険に加入する理由とは?
日本人が生命保険に加入する理由とは?
生命保険は、日本国内で非常にポピュラーな商品です。実際、日本の世帯の約9割が生命保険に加入しています。1世帯あたりの平均保険料は年間約40万円にも上り、市場規模は40兆円にも達しています。しかし、多くの日本人が保険について詳しく知らず、「よくわからないけど一応入っている」という状況が広がっています。つまり、保険には加入しているものの、その内容についてはほとんど知識がないのが現状です。
日本で保険が広く普及した背景
1960年代に入ると、生命保険のCMがテレビで放送されるようになりました。
そのCMには、自転車で地域を回る生命保険のセールスレディーが登場し、
地域の人々と親しく交流する様子が描かれていました。
これにより、日本人の情緒的な部分に訴えかけるイメージ戦略が展開され、
人々はセールスレディーの人柄や信頼感に惹かれて保険に加入するようになりました。
日本人は感情に訴えることに弱く、
商品の内容よりも営業担当者の人間性を重視する傾向があります。
これを逆手に取り「わからないけど担当の人がいいから」という理由で
保険に加入する人々が増えたのです。
また、商品の内容を理解しなくても加入してもらえるように
保険業界は「保険は貯蓄」というキャッチコピーを打ち出しました。
日本人は「貯蓄」「貯金」という言葉が大好きですよね。
生命保険があたかも死亡保障のある貯蓄としてアピールされました。
当時の日本は金利が高く、保険料も利息を含めて支払われたため、
人々は安心して加入するようになりました。
こうしてセールス戦略と商品アピールが結びついた結果、
保険会社は莫大な数の契約を獲得し、その収益は急増しました。
複雑な商品構造の理由
保険商品の中身は複雑です。
これはもちろんワザとです。
保険会社は
商品を複雑にすることで素人には理解しづらくし、
手数料などの収益を上げる狙いがあります。
具体的には、さまざまな特約(付加サービス)を追加して保険パッケージを構成しました。
たとえば家計保障年金特約や傷害特約、リビングニーズ特約、精神医療保障特約、入院特約、介護補償特約、がん補償特約、定期保険特約などです。
正直、よくわかりません。
加入者は保険料からどれだけの手数料が引かれているのかを正確に把握しにくくなりました。
高度成長期においては金利が高く、
加入者は預けたお金の増加に注目しており、
手数料があまり気にされませんでした。
しかし、20世紀が終わる頃には
金利がほぼゼロに近づき、
賃金の上昇も鈍化してきました。
今では複雑な商品構造が加入者にとってデメリットとなっています。
しかしそんな状態になってもなお
多くの人々が自身の保険内容を理解せずに
加入し続ける状況が続いています。
保険会社の儲けの仕組み
日本の生命保険会社は、
保険の価格を決定する際に「生保標準生命表」というものを使用しています。
この表は実際の死亡率よりも高めに設定されており、
保険料が計算されています。
たとえば100人中5人が死亡すると予測されている場合でも、
実際には3人しか死亡しなかった場合、
死亡保険金の支払いは3人分しか行われず、
2人分が保険会社の利益となります。
本来ならこの差額は契約者へ分配すべきなんですが
保険会社の利益となります。
この過剰な設定によって
保険会社は「死差益」と呼ばれる利益を得ています。
このような仕組みによって、保険会社は収益を確保し続けています。
保険会社が儲けるためには、商品を少しずつ複雑にし、
加入者が保険料として支払う額を増やすことが一つの戦略となっています。
保険商品の説明が難解であるため、
多くの人々は自身のニーズに合った保険を選びづらく、
結果的に保険会社の利益が拡大する要因となっています。
まとめ・知識と選択が大切
生命保険が日本で広く普及した背景には、
感情に訴えるセールス戦略や「保険は貯蓄」というアピールがあります。
保険商品の複雑な構造は、保険会社の収益を拡大するために意図的に設計されました。
しかし、知識を持ち、自身のニーズに合った保険を選ぶことが重要です。
保険の仕組みや内容をよく理解し、冷静に判断することで、より賢い保険選びが可能となるでしょう。
以上が、生命保険の仕組みと儲け方についての解説です。保険に関する選択肢をよく理解し、将来に備える知識を持つことが大切です。
↓ポチッと支持していただけるとブログ更新のはげみになります!↓